Master’s Story #08
Bali は、ずっと気になる場所でした。
行ったことがあったわけでもないのに、
「神様がいる島」と聞くだけで、どこか胸の奥が反応するような感覚があったのです。
日本とまったく違う文化なのに、
祈りを大切にする暮らしや、自然との距離の近さには、
なぜか日本人の感覚にも通じるものがある気がしていました。
Energy Jewelry を形にしようと考えたとき、
技術的に安定している日本で作るという選択もありました。
けれど頭では正解だと思えても、
心のどこかで「ここではない」と感じてしまったのです。
調べていくうちに、
バリには古くからシルバージュエリーの文化が根づいていることを知りました。
それは単なる装飾品ではなく、
祈りや感覚とともに受け継がれてきた手仕事でした。
そのとき思ったのです。
自分の Spiritual Detox のためのジュエリーを制作する場所として、
ここはとても「公的」な、
――誰にとっても開かれた、正しい場所なのではないか、と。
それから実際に工房とやり取りを重ねるうちに、
Baliという土地が持つ“空気”のようなものが、少しずつ伝わってきました。
効率やスピードを最優先するのではなく、
人と人との関係を大切にしながら、
ひとつのものに丁寧に向き合う姿勢。
そこには、日本で感じていた「正しさ」とは違う、
けれどどこか懐かしい感覚がありました。
自分の Spiritual Detox のためのジュエリーをつくる場所として、
ここはやはり特別なのではなく、
むしろ「ふさわしい」という言葉がいちばん近い。
Energy Jewelry が Bali から始まっていたのは、
選んだというより、
気づけばもう、そうなっていた――
そんな感覚に近いのかもしれません。


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